西葛西出版の中村慎太郎です。全国最弱の出版社の代表取締役です。小さくとも夢は大きく!!
さて、6月に、信州への書店営業旅にいってきましたので報告をしたいと思います。
そもそも書店営業、書店周りとは何かというと、本を委託販売してもらうために書店にどういう本なのか説明してもらうための行脚のことです。
そもそも書店営業、書店まわりとは何か。
書店に顔を出して、書店員さんに本の説明をするのが目的です。
書店員さんが「この本はうちの書店に置きたい」と思ってくれたら注文をしてくれます。弊社の場合は、大きな取次会社と契約していない(できない)ので、トランスビューの取次代行を使うか、直接取引です。
書店の取り分としては「直接取引トランスビュー>大手取次」の順に大きくなります。しかし、大手取次しか受け入れていない書店が非常に多いです。
大手を使うと実入りは小さくなりますが、現場の書店員としての仕事がとても楽になります。注文も返品もすべてワンタッチで管理できるからです。
一方で、個別に直接取引すると、それぞれ別の伝票処理をしないといけなくなるため面倒です。書店員という仕事は、「とにかく面倒なことが多い」ので、少しでも効率化しようという方針もまた正解だと思います。
実際ぼくも、ただでさえ忙しいのに請求書の催促をされたときには発狂しそうになったものです。もっともぼくがいたところは、カフェとイベントスペースも一緒になっていたので、日々カオス、毎日大混乱であったのですが。
書店員さんに本の価値を理解してもらい、注文を取ることができたらほっと一息……。というのも大間違いです。本の読者層はどういう人なのかを理解してもらえるように一生懸命説明します。
『すたすたぐるぐる』シリーズについては、Jリーグを中心とした国内サッカーファンに読んでほしい本なので、雑誌サッカーダイジェストの隣なんかはすごくいい感じです。
旅の棚に置いてもらって、旅好きのJサポさんがうっかり見つけてくれると大チャンスです。
このあたりは、シリーズが続いていき、段々とシリーズの認知度があがっていくと楽になっていくと思います。
『ことりっぷ』の置き場を迷う書店員はいませんからね(実はこの本は、ことりっぷの隣を狙ったデザインで作っています!!)
というわけで、信州への書店営業旅ですが、海生哺乳類のあしか氏(副社長)と二人でいってきました。
正直飲んだり食べたりしすぎて書店営業が疎かになった感はありますが、非常に楽しく書店をまわることができました。
信州・長野県は教育県と呼ばれるだけあって、書店も充実しています。
書店員の仕事は庭師に似ています。手入れをしっかりすればするほど良いのです。在庫の多彩さや陳列の工夫、補充の丁寧さがあると、書棚は光り輝いていきます。
逆にまったく手を入れないと、食欲がまったく湧かない、枯れた雰囲気の棚になっていきます。
良い書店では、目的の品以外に何冊も購入したくなります。手入れがされていない書店では目的の品以外は手に取ることはありません。
本を買うこと、本を読むことは、自由に生きるための技法リベラレルアーツ(教養)を得るために非常に重要です。だから、良い本屋に通うことは、自由な精神を手にし、善き人生を送ることに繋がります。
というわけで、楽しい信州の書店営業旅をしてきたわけですが、その時の模様はYoutubeで公開しているラジオに記録してあります。家事や通勤のお供に是非お聞き下さい!
<初日の北信編。夜は寝曲がり竹を食べて、ダイナマイト関西にいきました。長野市の歌舞伎町こと権堂です。>
<2日目の中信、松本編。ほとんど松本の飲み屋の話になっている気がします。>
<3日目、中信のジャズ喫茶と東信の話。佐久の発音を間違えていたような気がして、地元の方には申し訳ない。「割く」ではなく「柵」です。>
<おまけ>
信州の善き本屋の力で購入した書籍。営業効果よりも支出のほうがはるかに多い気もするが、それもまたよしです。まだ半分くらいしか読めていませんが。
↑興文堂平田店さん、にて。お酒作りをしている「人」までしっかり取材してある良書。
↑こちらも興文堂平田店さん。北尾トロさんが猟師に挑戦する話。丁寧な心情描写と、自然と狩猟界隈がわかる記述はライターの鏡です。見習わないと!!
↑ch.booksさん、にて。こういうのがぼくはやりたいのです。長野市の県庁ちかく。カフェもあるのでお勧めです。猫もいます。
↑息子対策に購入。松本城の北、開智小学校のところにある枯淡苑さんで購入。小さな、不思議な空間。松本城のあとに寄ると、帰り道の相棒に出会えるはず。
平安堂佐久インターウェイブ店さんで購入。この書店さんは、なんとバードウォッチングのコーナーがある!!大手書店でもなかなかないので、バーダー(鳥探し屋)としては嬉しい限りです。
丸善松本店さんで購入。マニアックな電車コーナーに釘付けになってしまいました。
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書いた人
中村慎太郎
西葛西出版が存続する間は代表取締役
<著者近影> ※浦和アウェイで0−3喰らいました。