乏しい商品作物と飽くなき戦場

押忍!オラ中村慎太郎!

毎日何か書くかということで毎日コラムに書いています。あしか氏と半々くらいが理想ですが、最初は僕の更新が多くなると思います。

今僕がやっている仕事は……

・即金系商品作物
納品原稿5万字/月

・成果を出すのに時間がかかる作物
書籍原稿10万字

・さらに時間がかかる作物
りいち先生&たくちゃん先生とのふれ合い
OWL magazineの更新
Youtubeの更新
某書籍企画複数

・基本的には商品にならない作物(趣味)
アイドル記事

これに加えて、会社自体の維持コスト、訴訟・法律関係、書籍販売促進、PR系などをやっていく必要があります。

僕がサッカー界隈においてやろうとしていることは、既存の企業などからお金をもらってやるようなことではありません。つまりビジネスではありません。

しかし、サッカー界の今後50年、100年を考えると絶対に意義があることだと思っています。お金がないのにどうやってやっていくのかというのは、もう「やせ我慢」につきます。

大きな企業から下請けとして仕事をするほうがお金にはなりますが、そうした場合には、自分たちが好きなこと、信じることをやり通すということはできません。そして、日本の地域とサッカー、サポーターの人生というテーマを追うためには、既存の体制から発注は、基本的にはありません。特に大口としてはありません。

従って自分たちで食い扶持を探しながらやっていくしかないです。そんなの勝てる見込みはあるのかというと、あります。

というのも、今現在、自分たちがやりたいこと、やるべきことをやれているので、多幸感すらあります。逆に、月収が何百万あっても、やりたくない仕事、やるべきではない仕事をしている人は幸福度が低いそうです。

歌舞伎町や六本木のラウンジで、信じられないような金額を使っていく社長はどういう人かご存じでしょうか。これは、タクシーのお客さんから聞いたのですが、そういう人は、詐欺師であったり反社スレスレだったりするので、数年で消えてなくなるのだそうです。

リベ大の両学長もどこかで話していましたが、後ろ暗いことをして稼いでいる人は、自分の社会的ステータスが実は最底辺であるという劣等感があるために、酒場で大金を使って、心理的な埋め合わせをするのだそうです。

幸い、我々はそういった自己防衛機制をしないで済んでいます。日々が充実しています。

一方で、やはりお金の面では厳しいところがあります。それはそうです。そもそもが稼ぐための事業モデルではないわけですから。

日本の新聞社やテレビ局は、既得権として不動産や電波を取得しています。新聞が売れなくても、テレビ番組が厳しくても不動産で稼げる、と聞きました。これは頑強な企業体制で実にうらやましいのですが、普通はそうはいきません。

特に欧米では零細メディアが多数あると聞いたことがあります。日本のように全国をテリトリーとしたマスメディアが独占しているわけではないということですね。このあたりの詳細は把握し切れていないのでどこかで勉強する必要はありますが、ここで言いたいのは、その零細出版社の姿勢です。

例えば、彼らが言いたいことが、アップル社の新製品とか、シェールオイルの動向のような大きな話ではなく、サクラメントという小さい街のサッカー文化だとしましょう。こうした場合、ビッグビジネスにするのはなかなか大変です。

結局のところ、メディアとしては良い仕事を積み重ねていくしかないのですが、どうしてもお金は不足することでしょう。営業努力をして広告を出してもらったり、少しでも部数を増やしたり、今の世の中ならYoutubeでも番組を展開したりと色々な方法があります。

それでも、決して楽にはならないでしょう。苦しいばかりの経営になると思います。しかし、そんなときに大事なこと、メディアに求められることは、「やせ我慢」なのだそうです。

これを言っていたのは高橋洋一先生であったような記憶がありますが、随分昔なので定かではありません。ただ、僕の心には残っています。

言いたいことを言う、やりたいことをやるにはやせ我慢が必要だ、と。

弊社の現状としての問題点は、上述の「作物」を並べてみるとわかります。

・即金系商品作物
納品原稿5万字/月

・成果を出すのに時間がかかる作物
書籍原稿10万字

・さらに時間がかかる作物
りいち先生&たくちゃん先生とのふれ合い
OWL magazineの更新
Youtubeの更新
某書籍企画複数

・基本的には商品にならない作物(趣味)
アイドル記事

どうみても金銭作物が足りません。これを打破する方法を日々、相棒のあしか氏と考えているし、少しずつ実施はしていますが、すぐに効果があるものは多くありません。

もちろん、稼ぐ方法はありますが、出版社としての進むべき方向に、一歩ずつでも進んでいけるようにセッティングしないと、何のために会社をやっているのかわからなくなります。会社の維持費をなくしてフリーランスとしてやれば、子どもと旅行にいけるくらいのお金は浮きますが、やるべきことを見定めてやっていかないと、自分が行きたい場所にはたどり着けません。

僕は一生物書きをしていきたいと考えています。
そのためには、「書く対象に困らない人生」である必要があります。僕にとって一番の優先度はそれです。生活の安定感がいくらあっても、書くネタに乏しいのであれば、生きていることにはなりません。僕にとって。

書くこといっぱいで人生が足りないと言いながら死んでいくのが理想です。そして発表する場も必要です。今はnoteやブログ、SNS、動画サービスなど、発表するメディアがたくさんあります。誰でも発信者になれる時代です。

そんな中で、最も強く自分を表現できて、かつ、歴史のセレクションにも耐えうる、濃縮度が高いメディアは書籍だと考えています。

書籍を売る業界、出版業界は決して良い状態ではありません。しかし、出版が一番やりたいことなので、出版社を作る。サッカーと地域、そしてサポーターの人生を綴っていくことが僕の使命なので、それをやり続ける。

そのためのやせ我慢ならいくらでもしてやろうではないか、というのが中村慎太郎と西葛西出版の現在地です。

楽な道など、この世に一つもありません。

運良くうまくいくとはあるでしょう。しかし、維持するのは幸運だけでは難しいです。宝くじが当たったとしても資産を防衛して幸福に生きていくのは簡単ではないのです。そもそも、当たる可能性が現実的になるレベルまで買う必要があるので、一定の資産と心の余裕が必要なのです。

可愛い女の子に生まれたら楽できたのに。
それも実は大間違いで、人並み外れた美しさを持つと様々な面倒ごとが向こうからやってくるものらしいです。容姿を活かして芸能界に入ったとしても、そこは美しいのは当たり前で、売れるためには+αが山ほど必要な修羅の国だそうです。

楽な道などないし、成功している人は、「仮に楽そうに見えたとしても」とんでもない苦難の道を歩んできていると考えるべきです。

そして、仮に、実際に、他人が楽してうまくいっていようが、自分の道は楽になりません。

『ベルセルク』ガッツの言葉を引用します。

「逃げ出した先に楽園なんてありゃしねえのさ。辿り着いた先そこにあるのはやっぱり戦場だけだ」

というわけで、ただですら、書籍原稿やら何やら抱えてパンクしそうですが、タクシードライバーに復帰して、東京の街のカオスを解消する仕事をするのと引き換えに、代価を得て、それによって、自分の望む人生に少しでも近づけるよう努力をしていこうと思います。

動画
タクシードライバー目線で東京の夜の街を走り回る

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